第21回、小説好きのための読書会+不定期平日夜の会レポート!


 チョコレート 少し囓って 溶かすのは 苦いコーヒー まろやかな午後 


 朝夕が肌寒く感じるようになってきました。喫茶店での注文も、アイスからホットへと移り変わる季節。ぼくの一番の好きな季節です。
甘いチョコレートをすこし囓って、ほろ苦いコーヒーをゆっくりと啜る。熱いブレンドにとろりと溶けゆくチョコレート。ぱらりと文庫を捲ってみればかけがえのない至福のひととき。心落ち着く音楽と、欲をいえば電球色の明かりであればなおのこと揺ったりとした時間を過ごすことができます。 

 皆さまにもそれぞれの安らぎの時間があるかと思います。その時間を大切にし、実りのある生活を過ごしましょう。

 ご紹介遅れました。お久しぶりです。レポート係のコウイチです。 

 今回は10月13日に行われた、第21回小説好きのための読書会と、11月1日に行われた、小説好きの平日夜の会について書いていきたいと思います。 

 まずは「第21回小説好きのための読書」です。 

 場所は代々木にある「みんなの会議室」さん。先日猛威をふるった台風19号が通過した直後と言うこともあり、開催そのものが危ぶまれましたが、なんとか行うことができました。台風の被害にあわれた皆様には、心よりのお見舞いを申し上げます。台風の影響でご参加できなかった方もいらっしゃいました。またの機会にぜひ足をお運びください。お待ちしております。 

 予定では14時開催となっていたのですが、交通網の復旧を考え、一時間ずらし15時からの開催となりました。台風直後だというのにも関わらず、29名もの参加者様に恵まれて、充実した読書会になったかと思います。ありがとうございました。 

 読書会の形式は変わらず、グループ分けをしてから自己紹介でスタート。今回の自己紹介トークは「忘れられない食べ物」でした。大好きな食べ物、子供の頃の忘れられない味、もう一度食べたいあの名店などなど、様々なものが挙げられ、和気あいあいとした雰囲気になりました。 

 緊張もあらかたほぐれたところで、小説紹介の時間です。今回もジャンル、年代、国籍も様々な小説が紹介されました。積ん読本がすでにたくさんあるのに、毎回読みたい本が増えてしまう。誰かぼくを助けてください。 

 物語は人と人とを確かに繋ぎます。一つの物語なのに、読む人によっては様々な表情を見せてくれる。ぼくが読んだ小説の姿、あなたが読んだ小説の姿。聞かせてください。語らせてください。だからぼくは小説が好きなんです、と。 

 グループ紹介が終わるとグループ替えをしてもう一周。二冊目を紹介するもよし、また同じ小説を紹介するもよしです。一周目が終わる頃には緊張なんてどこにもいません。ここが好きなの、ここが良いの。上手く喋れないなんて気にしなくて良いんです。才能ある小説家たちが膨大な時間と努力を惜しげもなく使い、改稿に改稿を重ねた一冊なんです。完璧に紹介できてしまったら、それは小説家泣かせと言うものですよ。 

 小説の説明なんてものは、内容よりもむしろ自分の気持ちを他者に伝えることこそが重要なんだと思います。ぼくも気持ちだけが先行しすぎて、たまに何を言っているのか自分でもわからなくなるときがあります。ごめんなさい。でもそれで良いと思うんです。好きなものを共有したい。それは誰しもが持っている感情だと思いますから。 

 グループ紹介が二周終わったら、全体シェアの時間に移ります。他のグループではどんな小説が紹介されたんだろう? 1人1分ほどの短い時間ですが、この時間も楽しいひとときです。あんな小説を紹介するなんて意外だなぁと思ったり、あぁあの人っぽいなぁと納得したり。 

 毎回のように参加してると、何度も参加してくれている人の読書傾向が見えてきたりするから面白いです。 

 これにて読書会はお開き。希望者を募って二次会へと移ります。近くの居酒屋で二時間程度わいわいするのですが、毎回参加者の8割ほどが残ってくれています。同じグループにならなかったけど、あの人と喋ってみたいなんて人を、全体シェアの時間に見つけておくのもありですね。 




  スーツ着た 疲労色濃い 顔ぶれに ほのかに花咲く 華金模様
 


「はな金」とはもはや死語の部類なのですが、ぼくは割りと好きな言葉です。次の日が土曜日で休みだから、金曜日の夜は遅くまで楽しめるという意味を込めて、はなの金曜日。バブル期に流行した言葉だそうで、「はな」の漢字は「花」でも「華」でもどちらでも良いようです。 

 ぼく的には「華」とつける方がしっくりきます。「花」だと、どこか家庭的なイメージで、家族想いのお父さんが、早く帰って家族サービスをするようなアットホームな「花金」になってしまうんですよね。それはそれで良い花金なのですが(笑) 

 でもやっぱりぼくは「華金」。どことなくきらびやかで、明日のことなど考えもせず遊ぶというイメージにぴったり。繁華街のネオンの色にも合いそうですよね。仕事を忘れ、楽しいことだけに目を向ける。確かに疲労はあるけれど、それを上回るものがある。それを想像するだけで自然と口角も上がり、パッと小さな花が咲く。 

 それは一週間頑張った人に送られる一輪の綺麗な花なのかもしれません。そう考えると、金曜日に「はな」をつけるなんて、ちょっとロマンチックですね。 

 さてお次は、11月1日に開催された「不定期平日夜の会」に移りたいと思います。金曜日夜の会。そう、「華金会」です。怪しい金融会社じゃありません。 

 場所は新宿「KICHI」さん。初めて使う会場で、新宿駅から徒歩1分という好立地。ぼくはいつものように入り口でスケッチブックを持ち、案内役をしていたのですが、さすが新宿。人通りが多すぎて、めっちゃ恥ずかしかったです(笑) 参加者の皆様はお仕事終わりということもあり、休日では見られないスーツ姿の方も多くいました。お疲れ様です。ぼくは休みでした。 

 平日にも関わらず19名もの参加者様にご参加いただきました。もっと少ない人数になる想定をしていたので驚きです。ありがとうございます。
 時間は19時開催で、いつもより短めの二時間。三つのグループに別れて、自己紹介からスタート。今回の自己紹介トークは「最近したちょっとした贅沢」。皆さんのちょっとした贅沢は、思ったよりもささやかで、思わず笑ってしまいました。 

 小説紹介はやはり幅広いジャンルの小説が紹介されましたね。普段よりも人数が少ないにも関わらず、ほとんど偏りのないラインナップでした。とある作家について盛り上がったり。誰も知らない小説を持ってきていて注目を浴びたりなど、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。 

 時間が短いということもあり、今回はグループ替えは無し。その代わり全体シェアの時間をすこし長めに取りました。初参加の方も多く、もっとたくさん喋ってみたいと思えるひとときです。 

 二時間なんてあっという間で、すぐに読書会は終わってしまったのですが、華の金曜日ですよ? 二次会がなきゃ駄目でしょう。
 参加者を募り近くの居酒屋へ。今日が金曜日で良かった。一週間分のご褒美がこんなに楽しいなんて! 一輪の花どころじゃないですよ。これはもう花束ですよ。赤い顔して笑い会う皆様方の表情に、楽しむ模様が浮かび出て、そこら一面が花畑。 

 終電間近と外出てみれば、過ぎ行く季節を感じつつ「また話そうね」と別れを惜しむ。 

 それではまた。小説談義に花咲かせましょう。



 小説パートですがしばらくお休みさせて頂きます。もしかしたら物足りなくて小説以外で何か始めるかもしれませんが、そのときはお付き合いください。

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