いつの間にか今年も残りわずかとなりました。皆さまどうお過ごしでしょうか? 年末ということで、お仕事の忙しい方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ぼくは諸事情により、現在6時起床、11時就寝という修行を行っております。日頃の生活リズムが破天荒なので、なかなかにしんどいです。こんな修行中ということもあり、12月15日の読書会には参加できなかったレポート係のコウイチです。どうぞよろしく。
久々の読書会不参加、しかしながらぼくはレポート係なので参加もしていない読書会のレポートを、想像のみで書いていきたいと思います。まあいつものレポートもまともに書いたことないので、たいして変わらないかと思われます。日頃の行いがこういうところに出ますね。もちろん良い方向に……。
(主催のダイチが適宜、事実を入れていきます!)
ってことで、読書会レポート始まるよー!
今回の読書会は12月15日、2019年最後の読書会となりました。場所は渋谷「タイムシャアリングビズ宮益坂」さん。今回初めて使わせて頂く場所ですね。ぼくが忘れてるだけかな? いや、初めてのはず! 36名参加ということで、割りとゆったりしたスペースを押さえたのかなかな? 思ってたよりも狭くてぎゅうぎゅうだったというパターンもありえますね。(50名入るスペースをおさえたので、割とゆったりしていました)
時間は14時から、今回はおそらく6グループ(5グループです!)に別れての小説トークとなったのでしょう。始めに主催のダイチさんの挨拶から始まり、グループごとに自己紹介スタート。「いまの率直な気持ち」と合わせてもう一つ、毎回テーマを決めて自己紹介をしています。今回のテーマは、うーん、なんだろ? 濃厚なのは年末ということもあるので「今年やり残したこと」(正解!すごい!!)ですかね。たぶん当たりだと思います。去年がそうだったはず……。 あるいは「今年一番の思い出」とか「年末年始の過ごし方」とかかもしれないです。これで「好きなおにぎりの具材」とかだったら、ダイチさんの正気を疑います。
自己紹介が終われば小説紹介スタート。持参して頂いた小説を、好きなように好きなだけ語って貰う時間です。毎回のように紹介される小説はジャンル、年代、ともに様々。海外小説も多く紹介されるので、なかなかの多国籍読書会になります。詳しくは「第22回小説が好き!の会で紹介された小説たち」でご覧ください。
ぼくも小説一覧の記事を拝見したのですが、
伊藤計劃の「ハーモニー」が二冊被ったみたいですね。(文庫だけどカバー違いで!)あと「美女と野獣」が二冊あるのだけれど、これは同じ人が紹介したのかな? ホーモン婦人とオリジナル版? 詳しくないのでよくわかりませんが、読み比べでしょうか?(同じ人が読み比べで紹介していました!めっちゃ面白い紹介でした!) ちょっと紹介を聞いてみたかったです。
さて、小説トークは席替えをして二回行います。席替えをしてメンバーも変わっているので、同じ小説を紹介しても構いません。一回目は緊張していて思うように喋れなかったという方も、二回目になればある程度緊張もほぐれて喋れるようになるかもしれません。そういうぼくも同じ小説を何回も紹介したりしてますからね。
二回目の紹介も終わると全体シェアということで、全員に向けて1人1分程度で短く紹介して貰う時間ももうけています。他のグループでどんな小説が紹介されたのか、楽しみな時間です。
14時から17時と、3時間もの時間を取って読書会をしているのですが、そんな時間はあっという間に過ぎていきます。楽しい時間は短いものですから……。うわぁ、行きたかった。行ってないのにレポート書いてるんですよねぇ。いまさらになってぼくがレポートを書いているということに疑問を感じてまいりました。(いつもありがとうございます!!)
んで、そのあと二次会という流れになり近くの居酒屋に移動して、さらに小説トークは続くわけですよ。続くわけなのですよ。さぞ楽しかったのでしょう。うらやましいです(笑)
今年最後の読書会、皆さま楽しんでいただけたでしょうか? 今年もあとわずかですからね。もういくつ寝ると、ですよ。読みたい小説は今年のうちに! 読書もラストスパートですよ! (主催の仕事が遅く、レポートをアップするのが2020年になってしまいました。すまぬ。。。)
来年のあけおめ読書会はマイベスト本読書会です。2019年に読んだ小説のなかで、一番面白かった小説を紹介してもらおうという毎年恒例の企画になっております。ラストスパートでベスト本が更新されるかもしれません。新年に向けてそれぞれの読書ライフを楽しみましょう!
それでは、またお会いしましょう! 良いお年を!!
(あけましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いします!)
ここからはレポート係コウイチによる、なにかしら書くコーナーです。暇潰し程度にお付き合いください。
そうだ、短歌を書こう!!
前回に引き続き短歌について書いていきます。皆さま、短歌を書き始めましたか? そうですか、それは良かった。いつかぼくにも読ませてくださいね。
短歌を書き始めた皆さまが、さらに短歌を楽しめるように、いろんな短歌遊びを紹介していきたいと思います。ってことで、せーのっ!
~短歌で遊ぼう!~
『本歌取り(ほんかどり)』
まずは本歌取りをやってみましょう。本歌取りとは、先人の作った短歌の一部を借用し、自分の短歌を作るという手法です。古今和歌集の頃からすでに使われていた手法で、簡単にいうとパロディやオマージュになりますね。
「本歌」は先人が残した短歌のことで、パロディやオマージュの典拠となる作品です。好きな短歌の一部を、自分の短歌に取り入れるってなんかやりたくなりますよね。
しかし、これをするとなにが起こるかというと、「パクってるじゃねーか!」と怒るひとが出てくるんです。現在も様々な分野で、パロディか?オマージュか?パクりか?みたいなのが度々あります。
昔からこういうことは言われていて、本歌取りの天才、キングオブ本歌取りの藤原定家さんが、本歌取りをするにあたってのルールを作りました。
○本歌と句の場所を変えないで使うときは2句までなら良い。
○本歌と句の場所を変えて使うときは2句+3・4字までなら良い。
○有名な歌人の名作を除いて、「枕詞」「序詞」を含めての初2句もそのまま使って良い。
○本歌とはテーマを変えて作らなければならない。
○本歌として使っていいのは、三代集・『伊勢物語』・『三十六人歌集』のなかからで、最近のものは使ってはいけない。
最後のルールはあくまで藤原定家さんの時代に作られたものなので、現代風に言い換えれば「著作権が切れてるものなら使って良い」といった感じでしょうか。いまの法律では没後70年で著作権は切れてしまうので、定家さんの短歌も本歌取りしほうだいですね。
途中で出てきた「枕詞」や「序詞」は、和歌で使われる技法の一つです。「ひさかたの~」とか「あかねさす~」みたいなやつ。次に続く言葉を引き出すために置かれる言葉、といえば解りやすいですかね? 例えば「ひさかたの~」とくれば続く言葉は「月~」「天~」「雨~」と、いくつか決まっているんです。
めっちゃ簡単にいうと、ダチョウ倶楽部の「どうぞ、どうぞ」を引き出すために、最初の「俺がやる」「いや、俺がやる」が、あるみたいな感じです。ちょっと違うか……。「序詞」はまたすこし違うのですが、そもそもこれって和歌の話しでして、短歌じゃあまり使わないので気にしなくていいです(いまさら笑)
でも「枕詞」や「序詞」を使いこなせたら上級者になれます。ぼくもまだまだよくわかっていないので、上級者の方がいらっしゃるのならぼくに教えてください。
ではルールも把握したところで、一首作ってみたいと思います。今回は「古今和歌集」の選者としても有名な歌人、紀貫之さんの有名な一首を本歌にします。
桜花 散りぬる風の なごりには 水なき空に 波ぞ立ちける 紀貫之
桜の花が散ってしまった風の余韻で、水のないはずの空に波が立っているように見える。的なことを歌ったものですね。では本歌取りです。
遥かなる 桜を思ふ 三十一に 彼方心に 波ぞ立ちける コウイチ
「三十一」は三十一文字(みそひともじ)のこと。つまり、遥か昔の桜をみて書かれた短歌が、現在の私たちの心に感動を与えています。的な感じの短歌を作ってみました。どうでしょうか?ちょっと難しかったけど、個人的にはなんか良いのができた感がありました(笑) 紀貫之マジリスペクトゥ!!
皆さんも好きな短歌を見付けて本歌取りに挑戦してみてください! ぼくたちはプロの歌人ではないので、営利目的でなければルールもそれほど意識しなくて大丈夫だと思いますよ。友人などと互いの作品を本歌取りし合う、みたいな遊びも面白そうですね!
続きまして、
『折句(おりく)』
これに関しては完全に言葉遊びなので楽しいと思います。短歌のなかに別の言葉を隠す遊びですね。短歌だけでなく詩や小説にも使われることがある技法です。といってもよくわからないと思うので、例文を書いた方が早いですね。
気になれど 見らば微笑む 朧月夜 燃ゆるこころよ 不甲斐なく泣く コウイチ
目が合うと微笑んでくれる意中の女の子がいる。感情が高ぶって告白したんだけど、振られて泣いてしまった。的な? わりとストレートな恋の歌なんですけど、まあ解釈は任せます。「折句」を説明するための例文なので(逃)
これ、気付きましたかね? 句と句の間にスペースを入れたのがヒントなんですけど…。解りやすくするためにまずは句ごとに縦に並べましょう。
気になれど
見らば微笑む
朧月夜
燃ゆるこころよ
不甲斐なく泣く
どうですか? まだわかりませんか?
ではすべてひらがなにしましょう。
きになれど
みらばほほえむ
おぼろづきよ
もゆるこころよ
ふがいなくなく
わかりましたか?
そうです。それぞれの句の最初の文字を読むと「きみおもふ」、つまり「君思ふ」となっています(自分で作っといて説明するのがすごく恥ずかしい)。
「折句」を現代風に言い換えれば「あいうえお作文」ですかね。だからといって三十一文字のあいうえお作文だけ作って、これは折句です。というのは駄目です。ちゃんと短歌として成立していて、なおかつそこに遊びを入れるのが折句の面白さであり、難しさであると思います。
ちなみにこの短歌、地味に本歌取りもしちゃいました。
では本歌を↓
照りもせず 曇りもはてぬ 春の夜の 朧月夜に しくものぞなき 大江千里
晴れているというでもなく、曇っているというのでもない春の夜の、ほのかなおぼろ月夜の風情に及ぶものはない。という意味。
まあ、これが本歌だといっても「は?」ってなってしまうかもしれませんが、続きがあるんです。源氏物語でこの本歌をもとにした「朧月夜」ちゃんというキャラクターが出てくるんです。しかも超絶美少女キャラ。ぼくが作った短歌の「朧月夜」はここに掛かってました。ってことで、コケティシュな美少女に手玉に取られて泣かされる、という悲惨な短歌でした。
本歌取りの方に脱線しましたが、折句は句の最初の文字だけではなくて、最後の文字に付けたりするのもOKです。なんなら最初と最後の両方に文字を隠せば、10文字もの言葉が隠せますね。
もしも天才がいたのなら、縦読みでも横読みでもどちらからでも短歌として読めるようなものを作ってみてはくれませんかねぇ。
今回はこのくらいにして、ではまた来年にお会いしましょう。良いお年を~。
(いろいろ書きましたが、短歌初心者の個人的な解釈なので間違っているかもしれません。あしからず。)
小説が好き!の会 【小説に限定した読書会】
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